2020年…パチンコ・パチスロ業界は大きく動くと予想されていますが、良い方向に動くのか、悪い方向に動くのか!?
業界に携わる人間の一人としては前者であって欲しいと祈るばかりですが、こればかりは規制との兼ね合いがあるので、蓋を開けてみなければわかりません。
オリンピックが大盛況のうちに幕を閉じ、その後業界に明るい兆しが訪れる。そんな未来を期待している中野和彦です。
やはり気になるのは“バジ絆とハーデスの抜けた穴を、どう埋めたか”問題です。
撤去した台数分どの機種を導入したのか、稼働はどのように変化したのか、売り上げ利益はどう変化したのか等々を2店舗の店長に聞いてまいりました。
A店は都内の大型店(パチスロ500台以上)、B店は首都圏の中規模店舗です。
中野「絆・ハーデス…さらに言えばモンハン月下の穴はどの機種で埋めたんですか?」
B店長「ウチは絆もハーデスも撤去前にかなり絞っていたので、そう苦労はしませんでした。撤去した後は設置期限の残っている旧基準機…全てバラエティで対処しました」
中野「ジャグラーシリーズは増台しなかったんですか?」
B店長「残念ながら倉庫に持っていなかったんですよね。系列店からゴージャグ2を数台もらっただけです(苦笑)」
A店長「それはイタいですね。ウチは2週に分けてジャグラーを増台しました。残りは凱旋やサラ番・北斗修羅などの旧基準機で埋めました」
中野「ぶっちゃけ、稼働や売り上げ・利益はどう変化しましたか?」
B店長「予想していたとは言え、状況は厳しいですね。稼働も売上も利益も激減しました」
A店長「ウチは増台した凱旋・サラ番の稼働が飛躍的に伸びましたね。それでも平均稼働と利益はかなり落ちています。直前まで絆がメイン機種だったので、これは仕方がないですね」
※写真はイメージです。
中野「A店長さんのところはジャグラーも増台したんですよね。ジャグラーの動きはどうですか」
A店長「新台初日・2日目は稼働が良かったんですが、その後は通常に戻ってます。そうは言っても、ジャグラーの稼働は店舗平均よりかなり上なんですけどね」
中野「B店長さんのところのゴージャグ2はどうですか?」
B店長「稼働は全体的に若干上がってます。出来ればマイジャグが欲しかったんだけど、系列店に渋られて…」
中野「マイジャグの稼働は上がったということですか」
B店長「元々設置していたマイジャグは、新台のポスターもPOPもないのに、稼働が上がりました。確実に勝ちたいからでしょうかね? 特にイベント日のマイジャグ着席率はかなり上がったように思います」
A店長「うちも絆を打っていた常連さんがマイジャグに座っているのを見ました」
中野「絆とマイジャグ…相容れない感じがしますが、それだけ打つ側もシビアになっているということですかね」
A店長「6号機では高設定でも大きく勝つのは難しいですし、かと言って凱旋に座るのは怖い…。そう感じている人の最終選択がマイジャグだったんでしょう。ただ、特定日にマイジャグをチョイスするのは正しい選択だと思います」
中野「と言うことは、マイジャグの方が設定状況は良いと!?」
A店長「もちろんです。凱旋やサラ番だけじゃなく、その他旧基準機にも設定6はそうそう使えません。ただ、マイジャグは通常営業でも設定6を使いますし、特定日にはその比率がかなりアップしますしね」
B店長「ウチもマイジャグには簡単に設定6を使えませんが、ジャグラー全体で言うと設定6比率は群を抜いていますからね。ただ、絆・ハーデスを打っていた人には出来れば来て欲しくないんですけどね」
中野「ジャグラーの稼働は上がらなくても良いと?」
B店長「稼働が上がるのは歓迎なんですが、出来れば常連さんや年配のお客様に還元したいんで…」
A店長「私の悩みもソコです。ジャグラーの設定状況を良くしても、上級者に持っていかれるのが…ねぇ~」
中野「設定状況を上げるにも、色々難しい問題がありそうですね。結論的には旧基準機の撤去による稼働低下は避けられないが、若干はジャグラーで補填できているということでしょうか?」
B店長「稼働はそうですけど、ジャグラーは薄利でやってますから、利益は相当厳しいですよ(苦笑)」
A店長「次は沖ドキの撤去が待ってますし、先のことを考えると怖くなります。もうジャグラーの在庫も残ってませんしね。このあと出てくる6号機…特にジャグラーシリーズの6号機に期待するしかないかも知れません」
A・B店に限らず、ほぼ全てのホールが売り上げ・利益共に落ちていることは様々なメディアでもご覧になっていると思いますが、その数字を多少なりとも補填しているのがジャグラーのシマであることが多いようです。
「上級者がジャグラーのシマに来られるのは困る」そういう店長の声が多いということは、裏を返せばソコが狙い目となることは誰の目にも明らかなはず。
旧基準機のように5000枚を超えるような大勝する機会は減っても、勝率でトータル収支をカバーすることは可能なのではないかと…。
コレを読んでいただいているコアなファンの皆様なら、そんな動きで変わらぬ明るいパチスロライフが送れるのではないかと思っています。
ホールサイドのジャグ雑感
中野和彦(なかのかずひこ)が自分の人脈を最大限に引き出し、ホールによるジャグラーの扱い方などを紐解く。読者の皆様にホール店長の考え方やジャグラーシリーズの設定配分などを知っていただくための取材日記。