企画

ジャグの細道【Youは何しにジャグラーへ? 41人目】

2023年6月28日

春夏秋冬や日々の天候を問わず、常に多くのファンを惹きつけているジャグラーシリーズ。

全国のホールでは開店時から閉店間際まで、GOGO!ランプの「ペカリ」に胸を躍らせる者が後を絶たない。

ジャグラーと対峙している際に誰もが一番期待しているのは、コインの増加とそれに伴うギャンブルとしての成果だろう。

しかし、それぞれの奥底には無自覚を含めた「ギャンブル以外の衝動」、つまりは勝敗を超えた「打つ理由」が存在するはずだ。

この企画では、自称ジャーナリスト・板橋北子(いたばしきたこ)がゲリラ取材を敢行し、「Youは何しにジャグラーへ?」と問う。

さて、今回はどんな物語が紡がれるのだろうか――。

 【Vol.41 ジャグの細道】

■日時:2023年6月某日(日) 15:00
■場所:東北地方・某市
■取材対象:APさん(推定51歳・男性・職業不詳)
※了承を得た上でインタビューしています(フィクションも含みます)

――Youは何しにジャグラーへ?

「なんですか? 何を打とうが 勝手でしょ」

――すみません。理由があればお聞きしたくて。

「ちょっとだけ 旅行の合間に 打ってます」

――旅行中ですか。それでこの地域に来たと。

「そうですが なにか問題 ありますか?」

――いや、別に何も問題はないと思いますけど。

「パチ屋より 観光しろって 言うんでしょ?」

――そ、そんなこと1ミリも思っていません。

「言わずとも 顔に出てるよ 分かるんだ」

――あのー、さっきから口調が独特ですよね。五七調というか。

「わたくしは 松尾芭蕉が 憧れです」

――ああ、俳句の。でも、あなたは季語を一つも入れていません。

「……(無視)」

「今回は おくのほそ道 辿ってます」

――東北や北陸などを巡る旅ですか。良いですね。

「各地では ジャグラー打って ペカらせます」

――ん? 目的は旅打ち?

「あくまでも 芭蕉の足跡 辿る旅」

――ついでにジャグラーを打っている?

「旅のため 資金を稼ぐ 必要も」

――つまり、ジャグラーの勝敗次第で旅が終わんですね。

「すでに今 ガソリン代も 危ういです ついでに言えば 飯代もやばい」

――いきなり短歌風?っていうか本当にギリギリです。

「ジャグラーは いつも私を 助けます」

――最終的にはジャグラーで勝てると。

「そうですが 今日はさすがに ヤバいかも あ、あぁ……」

――ついに資金が尽きましたか。

「お願いです! 1万円だけ ね、お願い!」

――ダメです。それじゃ、気をつけてお帰りください。

「ジャグラーや 兵どもが 夢の跡」

APさんに幸あれ。

Youは何しにジャグラーへ?

板橋北子(いたばしきたこ)がアポ無し取材を敢行し、ジャグラーを打っている人々に「Youは何しにジャグラーへ?」と問う、インタビュー形式のコラム。「ジャグラーを打つ理由」を聞き、ドラマチックな人間模様や波乱万丈の物語を紹介していく。

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