企画

ジャグラー探偵物語【Youは何しにジャグラーへ? 38人目】

2023年5月20日

春夏秋冬、いつの季節でも常に高稼働を維持し続けているジャグラーシリーズ。

今日も多くの人間がジャグラーに集い、レバーを叩くたびにGOGO!ランプが輝く瞬間を待っている。

彼らを魅了しているものは何か。端的に言えばギャンブル的な要素が大きいのかもしれないし、シンプルなゲーム性も一定の割合を占めるだろう。

しかし、きっとそれだけに限らない。人の趣味嗜好を一括りにできないように、プレイヤーの数だけジャグラーを「打つ理由」が存在するはずだ。

この企画では、自称ジャーナリスト・板橋北子(いたばしきたこ)がゲリラ取材を敢行し、「Youは何しにジャグラーへ?」と問う。

さて、今回はどんな物語が紡がれるのだろうか――。

 【Vol.38 ジャグラー探偵物語】

■日時:2023年5月某日(月) 15:00
■場所:東京都・某区
■取材対象:AMさん(推定41歳・男性・会社員)
※了承を得た上でインタビューしています(フィクションも含みます)

――Youは何しにジャグラーへ?

「シーッ! ちょっと静かに」

――す、すみません。

「なんか用か?」

――ジャグラーを打つ理由をお聞きしたくて。

「本当はあまり打ちたくないんだけどさ、これも大事な仕事だよ」

――あれっ、業界関係の方ですか?

「悪いけど、あんたの質問に応えている暇はないんだ。他をあたってくれ」

――さっきから、自分の台よりも向こうの人をチラチラ見てますね。

「いや、全体の当たった台をチラ見してるだけさ」

――それにしては、あの女性ばかり見てるような…。もしかして好きな人?

「オレはクラスメイトを密かに想う中学生じゃないんだよ。仕事だって言ったろ」

――特定の女性を見つめる仕事? …なんかいやらしいですね。

「(無視) あっ、やって来たぞ」

――女性の隣に男性が座りました。笑顔で会話しています。常連同士ですかね?

「……(無言でゴソゴソと何かを動かしている)」

――もしかして隠し撮り!? いくら好きでも、それはいけません。

「静かにって言ったろ! たぶん、あの2人は店を出るぞ」

――……本当だ! 行動を把握しているなんて、ストーカーですね。

「もう何でもいいわ。それじゃオレも出るから」

――2人の後を追うんですか。さすがストーカーだ。

「決定的な証拠を掴まないとな。しっかりと自分の罪を知ってもらわないと」

――決定的な証拠? 罪? もしかして、あの女性の浮気調査をしている?

「今ごろ気づいたのか。そうだよ」

――ということは、探偵さんですか。

「いや、探偵の真似ごとをやっているだけさ。今だけな」

――本当のご職業は違う?

「証拠を掴めそうなチャンスを伺って、会社の有給を取ってる」

――なぜそこまでするんですか?

「あの女性、オレの妻だからな」

AMさんに幸あれ。

Youは何しにジャグラーへ?

板橋北子(いたばしきたこ)がアポ無し取材を敢行し、ジャグラーを打っている人々に「Youは何しにジャグラーへ?」と問う、インタビュー形式のコラム。「ジャグラーを打つ理由」を聞き、ドラマチックな人間模様や波乱万丈の物語を紹介していく。

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