三度の飯よりジャグラーが好き、ジャグラーで億り人を目指す。
そんなジャグリストである私でもスマスロ北斗は気になる存在だ。
4号機の頃からパチスロを打っていた者なら、初代北斗は避けては通れぬ道だった。
設置台数はぶっちぎりナンバー1、多くのホールではメイン機種として大切に扱われていたのでイベント対象の常連だった初代北斗。
また、攻略誌などで次々と解析値や演出法則も判明していき、立ち回り方や楽しみ方も確立されていった。
故にその人気はブーム絶頂期から落ち着くことはあっても、(ベタピンのホールでなければ)島が過疎化するほど衰えることはなかった。
故に勝ちやすい機種でもあった。
故に私も好んで打っていた。
今作の北斗は初代のゲーム性を踏襲しているのだから、当時からパチスロを打つ者に刺さらないわけがない。
去る4月7日、スマスロ北斗導入後一発目の7の日。
7といえばラッキーセブン、そして、北斗七星。この日に北斗に設定を入れないわけがないので、当日はスマスロ北斗狙いで朝からホールに並んだ。
並んでいる間も耳に入るスマスロ北斗の話題。
周りにいる人の多くはスマスロ北斗狙いというのは明らかだったので、朝抽選で設置台数以下の番号を引かなければいけない。
いつもは迷わずジャグラーを打っているが、今日という日は絶対に良番を引き当ててスマスロ北斗が打ちたい。
そんな願いを込めて抽選機のボタンを押すと、吐き出された紙に書かれていた数字は30番台。
決して悪くない数字、普段なら小さくガッツポーズをする場面なのだが、これでほぼ100%スマスロ北斗は打てないことが確定したので私は肩を落とした。
で、その日まず座ったのはアイジャグ。
訪れたホールの7の日は高設定が4~5台並びで入り、さらにアイジャグは「ここに座っておけば、大体は大丈夫」という高設定の定位置もあり、そこを確保できた。
これにより、神懸かり的なヒキがなくても私の勝利はぐっと近づいた。
さあ、あとはランプを光らせるだけ。
REGに偏らないことを祈り、理不尽なハマリが訪れないことを願いレバーを叩き始めたのだが、打ち始めて30分も経たないうちに違和感を覚えた。
ボーナスが重すぎる。
もちろん、高設定だからといって必ずしも常にボーナスが軽いわけではないのだが、右を見ても左を見ても挙動がイマイチだったのだ。
私が座ったのは高設定の定位置…ではあるのだが、必ず高設定が使われているわけではない。
その確率は体感で70~80%ぐらい。
ここ数カ月、7の日はずっと高設定だったので安心していたのだが、もしかしたら…と嫌な予感があった。
ホール内の様子を見てみると、マイジャグにはまだ空き台がある。マイジャグもまたアイジャグほどではないが、高設定が使われやすい機種だ。
高設定は並びで入る、そんな分かりやすい特徴があるので開店して1時間も経てば“あたり”がついてしまう。
マイジャグに移動するなら今しかない。
見切るのは早すぎたかもしれないが、並びでボーナスが重いのは不安でしかなかったので私はアイジャグをあとにしてマイジャグに向かった。
結果、私の選択は正しかった。その日、アイジャグの設定状況は芳しくなく、マイジャグが強かった。
そして、私はイイ感じにボーナスが引けていた台の隣に座り、見事に高設定をツモることができた。
結果、その台は+2500枚ほど出してフィニッシュ。
私は泣いた、とにかく泣いた。むせび泣いた。たしかに私は高設定に座ったのだが、私が打っていた間はボーナスが全然引けなかったのだ。
2万円使ってREGが1回とランプはずっと暗かった。
なので、「隣の台は高設定かもしれないが、きっとそこが“並び”の切れ目で私の台は高設定ではない」と判断してヤメてしまった。ああ、己のヒキの弱さが恨めしい。
高設定とは気づかず捨ててしまったあとは、ホールを転々として空き台になっていたスマスロ北斗を見つけて即座に確保して惨敗した。
今回、「高設定を捨てて低設定を打つ」という最悪な立ち回りをしてしまった。だが、初代北斗を懐かしめたので、その価値はプライスレス。
スマスロ北斗を打つことで気持ちをリフレッシュできたので、今回の負けはただの負けではなく勝率アップに繋がるステップといっても過言ではないだろう。
そう、またしても私は億り人に一歩近づいたということだ。
ジャグラー投資家の華麗なる日常
自称・ジャグラー投資家であるゴーゴーマン・サックスが、リアルな高設定狙いのほか、ジャグラーオリジナルの立ち回り「ジャグリズム」「波読み」などを披露する実戦メインのコラム。一般的にはオカルトと言われる立ち回りがどのような結果をもたらすのかが見ものである。