企画

ジャグラー独占指定席【Youは何しにジャグラーへ? 34人目】

2023年3月26日

年度末となり、仕事や家庭などにおいて慌ただしさが増す中でも、常に賑わい、活気を帯びているジャグラーシリーズ。

ある意味、多くの人間がジャグラーの“中毒性”に侵されているとも言えるが、その成分とは一体何なのか。

考えられるものは一つに限らず、きっと多種多様な成分がブレンドされて多くの人間を魅了しているのだろう。

裏を返せば、ジャグラーを打つ理由も十人十色。

シンプルなゲーム性、GOGO!ランプが輝く瞬間の興奮、独特な連チャン性能などの代表的な特徴だけでなく、他の部分で中毒性を感じている人間がいるはずだ。

この企画では、自称ジャーナリスト・板橋北子(いたばしきたこ)がゲリラ取材を敢行し、「Youは何しにジャグラーへ?」と問う。

さて、今回はどんな物語が紡がれるのだろうか――。

 【Vol.34 ジャグラー独占指定席】

■日時:2023年3月某日(木) 11:00
■場所:東京都・某区
■取材対象:AIさん(推定78歳・女性・無職)
※了承を得た上でインタビューしています(フィクションも含みます)

――Youは何しにジャグラーへ?

「何だい? この台を打ちたいっていうのかい?」

――いえ、ただお話をお聞きしたくて。

「あたしゃね、この台しか打たないの。悪いけど、他をあたってちょうだい」

――この台しか打たない? 機種のことですか?

「競馬だって、基本はルメール一点買いよ」

――騎手じゃなく、パチスロ台の機種です。

「ジャグラーしか打たないのかって? ちょっと違う、この175番のジャグラーしか打たないってこと」

――台番号を決めていると。理由は?

「そりゃあなた、相性が良いからよ。それに浮気するとロクなことがない。最近の若い人って、普通に浮気するでしょ? あたしなんて、お見合いでお父さんと……」

――(約10分経過)…そ、そうですか。

「とにかく一度決めたら、もう変えない。あたしの気概だね」

――相性が良くて一途でも、負けるときがあるのでは?

「隣の人の運気が悪いと負けちゃうときがあるね。あたしと台は悪くない。世の中、何でもそうさ。腐ったミカンが一個あると……」

――(約10分経過)…わ、わかりました。すでに他の人が打っている場合は?

「このバカチンがぁ!って言うわ」

――まだ金八の話? 脅すってことですか?

「例えばの話。本当はもっと丁寧に『私の席だから、どいてくれない』って話しかけるの」

――そんな強引なこと、通用します?

「結構みんな納得するわ。年長者を敬ってくれるのよ」

――たぶん「ヤバい人だ」と怖がっているんじゃないですかね…。

「あたしゃね、礼儀だけは欠かさない人間だよ? 席を譲ってもらったら、30回ぐらいはお礼を言う。それに、ほかの台をしっかりオススメするわ。1円パチンコとか」

――私だったら余計に怖いです。

「さっきからゴチャゴチャ言って、あなたには敬う気持ちがないのかい? 今の日本を作ってきたのは、あたしたちの世代よ。最近は年寄りを……」

――(約10分経過)…す、すみませんでした。

「いや、もう良いんだ。そろそろ帰るからさ」

――帰ったあとは気になりませんか? 自分の台ですし。

「パチンコ屋さんは公共の場所だよ? あまり独占しちゃいけないじゃない」

――どの口が言ってるんですかね……。

「打ちたいならお好きにどうぞ。あ、ご飯を食べて2時間後ぐらいに戻ってくると思うから、そのときはまたよろしくね」

AIさんに幸あれ。

Youは何しにジャグラーへ?

板橋北子(いたばしきたこ)がアポ無し取材を敢行し、ジャグラーを打っている人々に「Youは何しにジャグラーへ?」と問う、インタビュー形式のコラム。「ジャグラーを打つ理由」を聞き、ドラマチックな人間模様や波乱万丈の物語を紹介していく。

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