※写真はイメージです
打ち手の一人として、広告規制の緩和を喜んでいる中野和彦です。
先月、業界にとって大きなニュースが飛び込んできました。それは広告規制が緩和されるというニュース。
これによってホールはどう変わるのかを掘り下げていきたいと思います。
まずは、過去の広告状況を私の経験を踏まえて見ていきましょう。
私が打ち始めた当時は、設定を示唆する札など規制が緩かったのですが、極めつけは夜になると設定確認できるという行為がありました。
ホールによっては、特定の条件を満たすと設定確認できるなどもありました。
私が行っていたホールでは毎日夜に、「設定確認ご希望のお客様がいらっしゃいましたらお声をお掛けください」といったマイクパフォーマンスがありました。
※写真はイメージです
数人の希望者が設定確認をするんですが、その姿を見て「あっ、ガセではないんだな」と周りの打ち手は納得。
私も実際に高設定の札が刺さっていても、設定を確認したのは1度しかありません(設定6を示唆する札でボロカス負けていた時に確認しました)。
設定確認OKのホールが点在していた時代、確認NGのホールで打つことはありませんでした。
設定の告知が認められていながら伏せるということは、まともに使っていないと思っていましたので…。
そして、4号機の終焉とともに設定確認は不可とされ、出玉ランキング・出玉の表示など、事実の後告知が広告の中心となります。
その後はパチスロライターの来店や雑誌等のメディアイベントに変化していきます。
※写真はイメージです
この頃は私も業界に身を置くようになっていましたが、大幅な規制が入り、大手を振ってイベントを組めなくなったというのが一連の流れです。
この10年間、ホール店長さんのインタビューでは、ことあるごとに広告規制に関する話…というか泣き言を耳にする機会が非常に多かった。
それだけ、ホールにとって広告規制は厳しい措置だったことが窺えます。
ところが、今年の1月25日、警察庁のHPに公開されている広告に関する通達内容が変わり、広告の幅が大きく広がったと見られています。
警察庁保安課長の講話によれば、風適法等に違反する広告・宣伝が認められないことは従来と変わらない。
としながらも、地域差を解消するとともに、他業種で行われているような一般的な広告・宣伝はできるようにしたい、という意向のようです。
では具体的に何がどう変わるのか見ていきましょう。
※写真はイメージです
① 国民的行事、地域の行事及び創業記念に関する広告及び宣伝
国民誰もが知る行事や地域のお祭り、バレンタインやクリスマスなどに乗じた広告が可能になる。さらに自店の創業記念などの広告も可能になる(○周年等)。
②遊技機に関する広告及び宣伝
機種によって遊技機のサイズ等に差異を設ける、設置されている一部の機種のみを表示する、7図柄等が揃っている状態の遊技機を表示することが可能
③遊技機性能に関する広告及び宣伝
④遊戯結果に関する広告及び宣伝
出玉の状況・結果、ボーナス回数などの表示が可能
⑤営業時間に関する広告及び宣伝
⑥駐車場における行事に関する広告及び宣伝
これまでは、遊技機を広告媒体に表示するときに1機種を取り立てて表示することもNG。
また、複数の機種を載せるときに同じフォントや大きさで扱われることが条件とされていました。
しかし、この規制により、1機種だけを掲載したり、1機種だけを大きく掲載したりすることも可能となります。
※写真はイメージです
一部のコンサル会社のミスリードによって、“マイ&アイムは還元、ファンキー&ハッピーは回収”という風潮がはびこっていました。
しかし今後は、通り一辺倒の設定配分にこだわることなく、広告で機種を推せばアピールできます。
実際、某店長はこのように仰っていました。
某店長のホールはファンキー2の台数が多く、特にファンキー2をアピールしたい考えがあります。
しかし、お客様も含めてファンキーに設定5・6は入っていないと決めつけて粘る人が少ないと悩んでいました。
そのなかでの広告規制の変更で…
「今後はSNSなどでファンキーを推せば、稼動も上がると期待している」
ハッピーを後発で導入した別の店長も同じ内容のお話をされていました。
今回の規制緩和で、ホールの状況が好転するのは明らかです。ただし、怖いのは緩和されたのをいいことに暴走するホールが出てくること。
行き過ぎた行為は、さらに厳しい規制の呼び水となる可能性もあるので、ホールの業界団体や各地域のホールの組合がしっかりコントロールされることを願います。
また、広告が6.5号機やスマスロばかりに偏らず、ジャグラーを始めとしたノーマルタイプにもスポットライトを当てていただきたいと願うばかりです。
最後に、参考資料として警察庁の通達内容を掲載しておきます。
下記は警察庁のHPに掲載されているPDFファイルで、一般の方でも自由に閲覧することができる情報です。
気になる方は、クリックして確認してみてください。
ホールサイドのジャグ雑感
中野和彦(なかのかずひこ)が自分の人脈を最大限に引き出し、ホールによるジャグラーの扱い方などを紐解く。読者の皆様にホール店長の考え方やジャグラーシリーズの設定配分などを知っていただくための取材日記。