ホールデータ 企画

ジャグラー以外に力を入れているホールに扱い方を取材【ホールサイドのジャグ雑感♯60】

2023年1月14日


※写真はイメージです

お付き合いのあるホールの多くが中小チェーン、もしくは個人店の中野和彦です。

我々の業界に否定的なコラムニストが、パチンコ・パチスロの衰退をテーマにしたネット記事を目にしました。

記事によれば、スマスロの盛り上がりに危惧したが、ユニットを含めた機械代の過剰投資と、ベースにあった6号機以降の客離れにより中小店舗は2023年も廃業・倒産の波が止まらないだろうと記されていました。

さらに、スマートパチンコにも触れていたが、やはり設備投資が重荷となって廃業・倒産のペースに拍車が掛かるのではないかと書かれていました。

この業界に身を置くものとして、忌々しい記事ではありましたが、痛いところを突かれているとも感じました。

確かにスマスロ導入による過剰投資は否めないし、スマートパチンコの設備投資も大きな負担になるでしょう。


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大手はさておき、私と付き合いのあるような中小チェーンや個人店は厳しい1年になると予測されています。

ただ、スロットの動きは上向きですし、パチンコも好調な上にスマパチによる上積みがあるでしょうから、ネガティブな意見や風潮に負けず、業界一丸となって厳しい時代を乗り切っていただきたいものです。

 さて、当コラムは比較的ジャグラーに肯定的な店長さんの意見を多く掲載してきました。

しかし、中にはジャグラーに否定的…というか、あまり手を掛けない店長さんもいらっしゃいます。

今回は、あえてそんな意見を掲載しようと思います。

取材対象は首都圏のX店さん。元々AT・ART機に力を入れていて、現状は6.5号機に力を入れているお店です。


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中野「本日はよろしくお願いします」
X店長「よろしくお願いします。ジャグラーですよね、中野さんが知りたいこと言えない気がしますけど…」

中野「いえ、大丈夫です。今回はX店長さんの率直なご意見を伺いたいと思っています」
X店長ジャグラーは出しても抜いてもほとんど稼働が変わらないんですよ。だから、放ったらかしになりがちなんです」

中野「放ったらかしと言いますと…。気になるのは設定なんですが」
X店長「流石にベタピンということはありません。設定2か設定3ですね」

中野「メリハリを付けないと、店には高設定がないと判断されて稼働が落ちていくことはないですか」
X店長「それがジャグラーの凄いところでして…。全台設定2にした場合、1~2台は設定1以下になるし、1~2台は高設定みたいな挙動になるんですよね」


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中野「毎日うまい具合にいくものですか」
X店長時には全台凹むこともありますし、時にはほとんどが店側のマイナスに終わることもあります

中野「マイナスが続いた時は設定1に落とすこともするんですか」
X店長「それもジャグラーの凄いところで、数日据え置くとほぼ設定通りの数値に落ち着くんです。だから、慌てて設定1に落とすようなことはしません

中野「では設定1を使わないということですか」
X店長「そうですね。基本は使いません」

中野「基本じゃないケース、イベント日とかでは設定1を使うということですか」
X店長「そうですね。公約系の取材を入れた時とか末尾を匂わせる時は、設定5・6を使うんです。相殺しないと出過ぎちゃうので、そんな時は設定1も使いますね」

中野「通常営業はほぼ設定2ということですか」
X店長「機種によって違いますね」


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中野「マイジャグは強めにするんですか」
X店長「そうでうね。推しているというより設定2のペイアウト(出玉率)がマイジャグは厳しめなので」

中野「では、アイムは厳しめということですね」
X店長「そうでうね。基本的にアイムとファンキーは設定2、マイジャグとハッピーは設定3が多いですかね」

中野「ハッピーも甘めなんですね」
X店長「ハッピーは後発ですし、ペイアウト的にも設定3が基本です。ただ、ハッピーは設定3のペイアウトより下回ることが多いですね」

中野「辛いということですかね」
X店長ベルとピエロの確率が高いって聞きますし、小役の取りこぼしが多いんだと思います。チェリーも狙いにくいですし」

中野「しかも、チェリーの払い出しが4枚ですしね」
X店長「それも大きいと思います」


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中野「今後もジャグラーの設定配分は変わらずという感じでしょうか」
X店長「そうですね。他機種が動かなくなるとか、ジャグラーの稼動が極端に落ない限りは変えないですね」

中野「ジャグラーの稼動が落ちたら、テコ入れなさるということでしょうか」
X店長「そりゃそうですよね。ジャグラーは6年間フルに使える数少ない機種なんですから、直ちに稼働を戻す努力をしますね」

中野「そうですよね。ありがとうございました」


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“ジャグラーは同一設定でも出玉の波を作ってくれる”

というのがX店長の考え方ですが、打ち手の欲求がどこにあるかということで、このホールの評価は大きく分かれると思います。

プロやセミプロといった層にしてみれば魅力のないホールになるでしょう。

しかし、パチスロを楽しみたい、ジャグラーでペカらせたいといった趣味思考の強い打ち手にとっては、むしろありがたいホールなのかもしれません。


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大きく勝ちたい、高設定を探す過程を楽しみたいという打ち手は、X店のようなホールを避けたいでしょう。

プラスもマイナスも幅が小さい店、設置されている台の7~8割が似たような波を記録しているホールは、全台設定2や3の可能性が高いかもしれません。

ただ、X店でも高設定を投入するしかないイベントはあるようですので、全台系・末尾系など事前に情報を掴んだ場合は攻めるのもアリでしょうね。

ホールサイドのジャグ雑感

中野和彦(なかのかずひこ)が自分の人脈を最大限に引き出し、ホールによるジャグラーの扱い方などを紐解く。読者の皆様にホール店長の考え方やジャグラーシリーズの設定配分などを知っていただくための取材日記。

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