私の名はゴーゴーマン・サックス、巷で噂のジャグラー投資家だ。ジャグラーで財産を築き、“億り人”になることを目指して日々投資している。
風が吹いてもジャグラー、雨が降ってもジャグラー、そんなジャグラー三昧で経験豊富な私はジャグラーの立ち回り方で迷うことはないし、間違えることもない
…といいたいところだが、ジャグラーの立ち回り方に“完璧”はない。
毎日が勉強で、毎日がトライ&エラーの連続。
百戦錬磨の私だって、どうするのがベストなのか、いや、ベターなのか考えてしまうことがある。選択を誤ってしまうことだってある。
先日、こんなことがあった。
夕方にふらっとホールに入り、良さ気なジャグリズム(ジャグラーの波)を刻んでいる台を探していたら問題が発生した。
イイ感じにジャグ連している『マイジャグラーⅤ』を見つけたのだが、直前のボーナスがREGに偏っていていたのだ。
ジャグラーを打っていると必ず訪れる、避けて通れない極端なREGへの偏り、いわゆる“REGラー”現象。
経験上、どんなにボーナスが軽くても、どんなにジャグ連が続いても、この“REGラー”に一度なってしまったら苦戦するイメージが強い。
また、“REGラー”からはなかなか抜け出すことができず、運が悪いと終日続いてしまうこともある。
私のようにジャグリズム狙いの短期決戦中心の立ち回りだと、なおさら“REGラー”は避けなければいけない。
もし、他に文句ナシのジャグリズムを刻んでいる台があればそれを打ったのだが、打てそうな台はこれ1台。
打つべきか、打たざるべきか。
私は迷った、それこそ「もし無人島に1台だけジャグラーを持っていけるとしたら、どれにする?」と訊かれたときぐらい大いに悩んだ。そして、私は決断を下した。
打つ。
“REGラー”は怖い。
しかし、まだREGが4連続しただけだ。ジャグラーを打って4連続でREGが来ることなど珍しくはない。
こんなことで怖じ気づいていたら今後の立ち回りに影響が出る。そう判断して、私はこの台の前に着席した。
すると、打ち始めて6千円でチェリーから同時当選。
…するもREG。
さらに25Gでボーナス当選してジャグ連に成功。
…するもREG。
131Gで引き戻しに成功。
…するもREG。
気付けば、前任者を含めて7連続でREG。こんなのはどう考えても“REGラー”に陥っている。もはや深追いは禁物、早々にヤメよう…と思っていたら
20Gでペカリ
はいはい、どうせREGね、と期待せずにボーナスを狙ってみたら今度はBIG。
このREG連の最中にBIGが降臨。
もし、これが“REGラー”終焉の予兆なら打ち続けるべきなのだが、たまたまBIGを引いただけかもしれない。
どうしようか考えたが「“REGラー”が終わったのなら、このあとはウハウハが待っている」そんな希望的観測の誘惑に負けて私は打ち続けることにした。
その結果は…。
ボーナスがREGに偏ることはなかった。
BIGに偏ることもなかった。
というよりも、ボーナスを引くことがなかった。
大きくハマって全ノマレして追加投資。
私は「今、“REGラー”状態にいるか否か」そのことばかり気にして、肝心のジャグリズムの変化を察知することを怠っていたのだ。
財布から新たな1万円札を取り出そうとしたとき、ふと我に返り己の過ちに気付いてサンドにお金を入れる手を止めて私は離席した。
その後はしばらくホール内をウロウロしたり、他のホールの様子を見たりしたが相変わらず空いているのは微妙な台ばかりだったので諦めて帰宅することにした。
気になったので帰り際に自分の打っていた台の履歴を覗いてみたら
そこには地獄絵図が広がっていた。“REGラー”は終わったかもしれないが、もはやジャグリズムは大きく変わって別の台へと変貌していた。
今思うと「ジャグラーを打って4連続でREGが来ることなど珍しくはない」そう分かっていたのに、どうしてこの日に限って躊躇したのか。
もしかすると、理屈ではなく何か感覚的にジャグリズムの変化を察知していたのかもしれない。“REGラー”ではなく、そちらに危機感を覚えていたのかもしれない。
今後のジャグラーの立ち回り方には「嫌な予感を感じたときは思い止まる」、そんな“本能的リスク回避”も加えたほうが良いだろう。
ジャグラー投資家の華麗なる日常
自称・ジャグラー投資家であるゴーゴーマン・サックスが、リアルな高設定狙いのほか、ジャグラーオリジナルの立ち回り「ジャグリズム」「波読み」などを披露する実戦メインのコラム。一般的にはオカルトと言われる立ち回りがどのような結果をもたらすのかが見ものである。