より良いものを創りたい、提供したいというチャレンジ精神は、素直に応援したい中野和彦です。
重いランドセルを背負うと成長を阻害する恐れがある。そんな懸念から小学生が中心になって、キャスター付きランドセル「さんぽセル」を開発したそうです。
自ら使用する道具を、より快適に、より使いやすく改良するなんて、小学生とは思えない発想だし、素晴らしい行動力だと感心してしまいます。
しかし、この「さんぽセル」には大人からの批判も多く寄せられているそうで…。
「楽をしてはいかん」「筋力が低下する」「心も体も鍛えないと」などが批判の大部分を占めるようですが、これが大人の意見なのかと首をかしげたくなります。
批判したい人の多くは、“昔の子供は重いランドセルを文句も言わず背負って通学していた”とでも言いたいのでしょうか。嫌いですねぇ、こういった考え方は。
自分たちが厳しい環境を耐えたのだから、下の世代にも同様の苦痛を味あわせたいという、体育会系+ザ・昭和的な考え方なのでしょう。
できる、あるいはしても良い“楽”はした方が良いに決まっているし、筋力はランドセルを背負うこと以外でも補えるし、心は鍛えられないでしょとも思います。
そもそも、“さんぽセル”の発想が素晴らしいし、ネーミングも悪くない。
また、商品化まで漕ぎ着ける行動力が素晴らしい(地元の大学生がサポートしたようですが)、そう思うのは私だけでしょうか。
大人たちも文句を言うなら、重い教科書を電子化して全教科をタブレットなどで見られるようにするとか、もう少し建設的な意見を口にしてもらいたいものです。
さて、今回はホールを回っていて感じたことに言及したいと思います。
ちなみに今回は取材ではなく、私の主観になりますのでご了承ください。
※写真はイメージです
最近ホールで、「ジャグラー増台」の文字を目にする機会が多い気がするんです。
ジャグラーは好きだし、打つので問題ないのですが、流石に多すぎやしないかと心配になってしまうホールもあったりします。
5号機時代も、まともに動くのはジャグラーのみという時期もありましたが、それでも今ほどジャグラーの比率は高くなかったように思います。
私の取材活動は4号機後期。その頃から適正台数の話題はチョイチョイ挙がるんですが、ジャグラーの設置比率がこれほど高くなったのは初めてではないでしょうか。
※写真はイメージです
4号機の時代、特に後期はストック機が飽和状態。ストック機さえ設置しておけばホールはウハウハな時代であったため、ジャグラーの設置比率は非常に低かった。
取材させていただいていたほとんどの店長さん達は「ジャグラーの適正比率は5%」とおっしゃっていました。
そしてストック機がなくなった5号機初期。立地や客層、店舗のスケールにもよるのですが、ジャグラーの設置比率が急上昇します。
当時取材させてもらっていた都内のA店長は「10%は必要かな」とおっしゃっていました。
※写真はイメージです
さらに「ウチはお客さんの年齢層が高いのでジャグラーの比率は高いほうだと思います。今で14%ぐらい」という店長さんもいらっしゃいました。
ストック機が廃止され、“突入してもコインが減る”と揶揄されたAT機が奮わない当時は、ジャグラーへの依存度が跳ね上がった時期でもありました。
ただ、そんな時期でも店長さんから「20%」という数値を聞いたことはありませんでした。
そして現在。ジャグラーのコラムを書かせてもらい、ジャグラーが好きで打っている身でありながら、増台に次ぐ増台に違和感を覚えています。
そこで、馴染みのホールや過去に取材経験があるホールの設置比率を調べてみることにしました(店舗特定を防ぐため、数値は若干丸めてあります)。
以下、「ジャグラーの総台数/店舗の総台数、設置比率(%)」で表記させていただきます。
※写真はイメージです
神奈川県某地区
A店 90/530 16%
B店 105/360 29%
C店 64/300 21%
D店 200/300 66%
E店 40/215 18%
F店 105/200 52%
神奈川県別地区
G 125/400 31%
H 65/390 16%
I 65/270 24%
J 50/290 17%
東京都某地区
K 120/750 16%
L 100/500 20%
M 75/450 16%
N 125/400 31%
O 65/350 18%
P 90/330 27%
東京都別地区
Q 60/400 15%
R 45/400 11%
S 95/375 25%
T 80/320 25%
調査した中で最大値はD店の66%、最小値はR店の11%で、1桁の割合になるホールはありませんでした。
D店は取材先ではなく、プライベートでよく行くホールです。
設置台数が元々多かったのに加え、マイⅤもファンキー2も増台され、ついにはジャグラーが全体の2/3にまで増えてしまったのです。
※写真はイメージです
D店は増台前からジャグラーの推定平均設定は高く、稼働も非常に良かったのですが、最近はかなり稼働を落としているように見えます。
私も以前は、よく打ちに行っていたのですが、最近は敬遠しがちです。何故なら、勝負台を絞りにくいから。
高設定の絶対数が増えていたとしても、台数が200台もあると傾向も読み難くなるし、ピンポイントでツモれる確率も当然下がってしまいます。
※写真はイメージです
加えて、ジャグラーを朝から並んでまで打ちたいという人の数には限界があるようで、並びが少なくなってしまい、ホールの活気も無くなったように写ってしまう。
D店の稼働低下は、供給過多がもたらした弊害ではないかと考えられるのではないでしょうか。
続いて…といきたいところですが、少々長くなってしまったので、続きは次回にお話したいと思います。
ホールサイドのジャグ雑感
中野和彦(なかのかずひこ)が自分の人脈を最大限に引き出し、ホールによるジャグラーの扱い方などを紐解く。読者の皆様にホール店長の考え方やジャグラーシリーズの設定配分などを知っていただくための取材日記。