皆さん、ご機嫌いかがかな。カバオだ。
とある平日の午後、誰もお客がいない私の雑貨屋にある青年がやってきた。マスクで顔半分は見えないが、服装や雰囲気で推測するに20歳前後か。どこか垢抜けておらず(私の偏見かもしれない)、まだ上京してから日が浅い大学生のように見えた。
彼(仮にAくんとしよう)は、特に目的の品があるようではなく、店内をぶらぶらと眺めて歩いていた。私にとって、このようなお客が来てくれるのは嬉しいことだ。
当然、最終的に何か買ってくれたら最高だが、「気軽に入店できて、何も買わなくても気兼ねしない店」という印象を持ってもらえれば、それで十分である。
そのようなお客はいずれリピーターになって、定期的に商品を買ってくれるものだ。私の経験則。そこそこハズれるけど。
Aくんが入店してから約20分、そこまで広くない店内をゆっくりと、たまに商品を手に取りながら何周も回っているので、私は彼のことが気になった。
将来、雑貨屋になるために勉強しているのか。それとも大学生ではなく、同業者として偵察に来ているのか。はたまた単なる暇人か。
本来であれば無駄に話しかけることはないのだが、私は我慢できずにAくんへ近づき、自分なりにさりげなく接してみた。
カバオ「今年は東京も寒くて、イヤになっちゃうよねぇ」
Aくん「え? ええ、そうですね」
カバオ「ゆっくり見て、暖まってってよ」
Aくん「すみません、ありがとうございます」
カバオ「この辺に住んでるの?」
Aくん「は、はい。去年の4月に秋田から引っ越してきました」
カバオ「おお、そっか。学生さん?」
Aくん「はい、大学1年生です」
最初の見立てがビンゴだったようだ。Aくんは私の質問に対して嫌そうな顔をせず、むしろ話したそうな感じがしたので、さらにじっくり聞いてみることにした。
カバオ「コーヒーでも飲む? 私も暇だしさ」
Aくん「え、良いんですか?」
私は店の奥でインスタントコーヒーを淹れた後、Aくんとレジ横の小さなテーブルに座った。ソーシャルディスタンスはたぶんOK。
カバオ「雑貨とか、好きなの?」
Aくん「ええ、そこまで詳しくはないですけど、興味はあります」
カバオ「そっか。今日は何か目的のものがあった?」
Aくん「いや、すみません。特に何か…ってわけじゃなく、前からお店が気になってたのでお邪魔しました。すみません」
カバオ「別に良いんだよ。いつでも遊びに来てよ」
Aくん「ありがとうございます」
カバオ「大学生ってことは、ぼちぼち試験じゃない?」
Aくん「そうなんです。でも、ほとんどオンラインで」
カバオ「オンライン? ネットで試験するの?」
Aくん「はい、ウェブ上でレポートを提出するだけの授業もありますし、アプリで制限時間を設けてテストする場合もあります」
ネットニュースの記事などで薄っすら知っていたが、Aくんの大学もリモート授業がメインで、その場合は試験もオンラインで実施するらしい。すごい時代になったものである。
カバオ「もしかして、入学からずっとオンライン?」
Aくん「そうです。後期になって少しずつ対面授業も出てきましたけど、前期は全部」
カバオ「それじゃ、友達もできないよね」
Aくん「はい、いません」
カバオ「上京してから、大学の友だちが1人もいないの?」
Aくん「はい……」
カバオ「バイトとかは?」
Aくん「学校からバイトの職種を制限されたりして、なかなか」
私がAくんの立場だったら、どうだろう。
きっと現在の状況に我慢できず、どこかで(精神的に)暴発していたかもしれない。パチ屋に通いまくったり、夜のいけないお店に通い詰める可能性だってある。
いや、そのようなお金はないはずだから、仕方なく家に籠もって授業を1人で受けているかも。考えただけで辛い。Aくんは偉い。
Aくん「入学してからずっとこんな感じなので、通常の大学生の生活って分からないんですよね。想像していたものはあったけど、何も現実になっていないですし」
カバオ「そっか。なかなかシンドいね」
Aくん「一旦実家に戻ろうかとも考えたんですけどね。でも、今日は久々に面と向かって人と話せて良かったです」
カバオ「……ほんと、いつでも遊びにおいで。今度はインスタントじゃなく、ちゃんとしたコーヒーを用意しとくわ」
Aくん「ありがとうございます。でも、インスタントで十分ですよ(笑)」
その後もしばらく雑談を交わし、Aくんは帰っていった。
そして、きっと次の日からも狭い部屋で、人の体温や集団の熱のようなものを感じることなく、小さなスマホやパソコン1つで、1人ぼっちの大学生活を送っているのだろう。
実際のところ、本人が今の状況をどのように感じているのかは分からない。苦しいながらも、適応しつつあるのかもしれない。しかし、もし私を少しでも頼りにしてくれるなら、全力で応援したい。
無力な人間でも、ダメな大人でも、この時代にできることはきっとある。
余談はこれぐらいにして(笑)、本題に入ろう。
今回の英世1本勝負は、6号機のアイムジャグラーEXに絞って立ち回ってみた。おそらく今後は、5号機と6号機を交互に打つようなルーティンになるかと思う。
■今回の結果
実戦台数…7台
投資金額…7000円
トータル差枚数…+280枚
トータル収支…+4400円
■ピックアップ実戦
36 BIG 1000円 チェリー同時当選
55 REG 先告知
106 BIG
230 REG
183 BIG 先告知
98 BIG 先告知
29 BIG チェリー同時当選
94 BIG
92 REG
103 ヤメ
上記は今回唯一1000円でヒットしたデータだ。
初ペカリはチェリー同時当選のBIGで、その後もほぼ100G以内のジャグ連が続く。
途中、200G程度のハマリはあったものの、コイン持ちが良いため大きなダメージにはならず、600枚程度獲得してフィニッシュ。この企画では6号機ジャグでの初勝利となった。
次回はいずれかの5号機ジャグを打つ予定だが、この流れに乗って再び6号機のアイジャグに挑んだほうが良いかもしれない(いきなり前言撤回)。
英世さん1本勝負
1台あたり1000円(=英世1本)のみ打つ企画。ボーナスや当たりを引ければ勝負を続行(ヤメ時は臨機応変に対応)、引けなければ即座に台移動する。実戦人は1ヶ月間にできる限り勝負を敢行し、その結果を隔週くらいで公開予定。